さきがけホスピタルでは、岡山県からの指定を受け、平成25年10月より岡山県認知症疾患医療センター事業を行っております。本事業は、地域の保健・医療・介護機関、地域包括支援センター等と連携を図りながら、認知症疾患に関する鑑別診断、周辺症状と身体合併症に対する急性期治療、専門医療相談等を実施するとともに、地域の保健・医療・介護関係者への研修等を行うことにより、地域における認知症疾患の保健医療水準の向上を図ることを目的としています。
業務内容
認知症疾患医療センターでは、主に以下の業務を行っています。
専門の相談員を配置し、電話あるいは面接にて、御本人・御家族・関係機関(地域包括支援センター、保健所、介護保険事業所等)からの認知症に関する様々な御相談に対応しています。
鑑別診断のための検査(頭部CT・心理テスト・血液検査等)を行い、その結果をもとに専門医の診察による鑑別診断を行っています。医学的な診断だけでなく、日常生活の状況や、他の身体疾患等の状況を踏まえ、総合的に評価を行うとともに、個々に応じた治療・看護・介護の方針の選定を行い、かかりつけ医等と連携を図ります。
周辺症状(徘徊・物盗られ妄想・暴力等)や身体合併症に対応します。必要に応じて、認知症疾患医療センターへの入院や、地域の認知症にかかわる専門医療機関、総合病院、精神科病院等への紹介を行います。関係機関と緊密な連携を図り、地域全体で受け入れる体制を構築していきます。
地域の医療機関、地域包括支援センター、保健所、介護保険事業所等の医療・保健・福祉および介護関係者との連携を図るため、協議会等を開催し、地域において関係者が密接に連携するネットワークづくりに向けた検討を行っていきます。こころの医療たいようの丘ホスピタル(現さきがけホスピタル)では、平成24年より「備北地域認知症疾患医療連携協議会」を開催してきました。そして、令和元年より新たに
高梁・新見地域 認知症疾患医療センター地域連携会議として開催をしてきています。
地域全体の認知症対応力の向上を図ることを目的として、地域の医療・保健・福祉・介護関係者等に対する研修会や講演会を開催し、専門的な知識と経験を有する人材の育成に努めていくとともに、地域住民への認知症に関する正しい情報提供を行っていきます。